『楽園世界』の世界設定の紹介と募集を行なっています。
『楽園世界』の大きな特徴としては、中核となる太陽系(Sol)からほぼ球形に広がる、フラクタルな構造をもった地球系列のゲートルートは、技術的にはともかく、文化的には現在から100年程度の隔たりしか存在しない点です。
不老化技術の実用化と停滞期、そして『大崩壊』による分断と分裂。
そしてなによりも遥か数千光年の彼方からの帰還者達。
そうした全ての要因が複雑に絡まりあって、メイン・ステージとなる、連邦基準暦2200年代の『Dawn Baywreath Sector(ドーン・バイワース宙域)』を構成しています。
幾つか重要な点を上げるとするならば、地球系列のゲートルートを統一している、連邦政府を構成する巨大な官僚機構の大きな勢力として、4000年前の『大崩壊』で分断された領域からの帰還者達が存在する事である。
『大崩壊』によって、ハイパードライブやゲートドライブといった、超光速による恒星間移動手段を失った帰還者たちは、当時普及していた恒星間航行技術の内、唯一使用可能であった、シフト・ドライブと呼ばれる光速航行技術を使用した。
『大崩壊』当時、半径1万5千光年という規模を誇った、巨大な人類領域のあらゆる場所から帰ってくる帰還者達は、ほぼ同時に出発した者達であっても、地球までの距離に応じて、帰還の時期が数日から最大1万5千年後にまで、大きな差が出来てしまう事になる。
当然ながら彼らにとっては、4000年前の『大崩壊』と呼ばれる事件は遠い過去の話などではなく、僅か数日前や数週間前の事件というような事になる。
地球系列では、新しい文化や言語的ムーブメントとは、その多様性を平面的に広げる事であり、歴史的な事象となることは非常に稀となる。
そして『大崩壊』によって分断された宙域や星系では、それぞれ孤立した状態で独自の歴史を生きている。
例えば、地球系列は2度の絶滅の危機と複数回の大規模な内乱、それから長期にわたる停滞期を経験した上、帰還者達によって、技術的にも文化的にも、西暦2600年代(大崩壊以前にも停滞期があったため、実質2200年程度)からそれほど大きな進歩はしなかった。
地球系列が政治的、軍事的に再統一した宙域やゲートルート、それから星系では、完全に技術文明の全てを失ってしまった例もあれば、一度失った技術文明を、ゼロから再出発する形で新たに獲得している例もある。もちろんひたすら技術的な発展を続けた例もあって、最盛期に半径1万5千光年の規模を誇った人類領域は、政治・経済・言語・歴史・文化・技術等々、まさに巨大な実験場とも言える場となっている。
連邦基準暦2200年代の現在まで、地球系列が再接触したゲートルートは、これまで、幸いなことに国力として連邦の総力を上回るゲートルートとの再接触はなかった。
しかし、分断から4000年ともなると、そろそろ地球系列に匹敵する規模のゲートルート国家との再接触も予測され、これまでいくつも発見されているような、敵対的なアップリフト種族の支配するゲートルートとの再接触も考えられている。
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